われ、老いたり。
60歳、還暦を過ぎたころから、社交辞令かな、「よく走りますね。」とか、
「いつまでも元気ですね。」とか、そんなふうに言われることが増えた。
「あぁ、はい。」とかあいまいな返事をしてはいるものの、心の内では、
「走りながら休んでいますよ。」とか、
「楽しいことやっていると疲れませんからねぇ。」とか、
若いころならそう返事しただろう言葉を思い出しつつ、
今は、もう面倒くさくなってきて黙って笑顔だけ返している。
老いたな、僕も。
リタイヤして思い通りにできる時間が持てるようになり、
仕事に追われていた頃には感じられなかったことが、湧きだしてきた。
初めのうちは、休みたい、やっとゆっくり眠れると喜んだものだった。
数週間そうして惰眠をむさぼるうちに、次第にある思いが少しずつ少しずつ
しかも確実に澱むように胸に高まってきた。
「今のままなら、今のまんま。」、
「始めなきゃ、何も変わらない。」ということが。
いや、むしろ残された時間はあとわずかしかないし、
体力も知力も衰える一方なのだから、
今のままなら、今よりもダメになるということが。
バイクで走るだけではなくて、
これまで忙しいことを逃げ口上にして避けていたことも、
やりたいけれども諦めていたことも、かじりつくように取り組んでいる。
英語の成績悪かったからなぁ。
芝野先生、三原先生、もっとがんばってみますよ。
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